(4) SIMカード・SIMロック (5) iPhone・iPad SIMカードの種類 解説

現在利用中のSIMカードはiPhone8やiPhone11Proで使える?3G、4G LTE、VoLTE通信方式と特殊なauのL-SIMなどの知識

更新日:


 
 

SIMカードの種類はたくさん

これから格安SIMの利用を検討しているならば、絶対に気を付けなければならないのが、SIMカードのサイズと種類です。
 
これから利用する端末や通信回線がどのSIMカードのサイズや種類に対応しているのか把握しておかないと、音声通話・データ通信が使えないなんてことにもなりかねません。
 
nanoやMicroなどのサイズだけでなく、3Gや4Gなどの通信方式や、4Gの中でもVoLTEやLTE等…これはこの機種に使えて、こっちは使えないなどの制限や、酷いとSIM自体にロックがかかっていたり、変わった仕様多いのが国内キャリアの特徴です。(特にauとSOFTBANK)

格安SIMを利用するにあたって、難所となる部分の1つかと思います。用語や仕組みを把握して、解ってしまえばとっても簡単ですよ。

 
 

SIMカードの役割

「SIMカード」はスマートフォン・タブレット…そしてガラケーなどに入れられているICカードの総称です。大手キャリアで購入する通信機能付きの機器にはだいたい入ってます。
 
SIMカードの中にはICCIDと呼ばれる番号が割り振られています。このICカード自体に凄いものが内蔵されているかというとそうでもなくて、恐らく少ない情報だけしか記録されていません。

このSIMカード内のID番号と利用者の情報を紐づけて、アンテナの電波を利用させるか否か許可を出すような仕組みです。よって、SIMカードはアンテナという関所を電波が通る際の”通行手形”みたいなものかなというイメージです。

このSIMカードが入っていることで、音声通話やインターネットを利用することができます。

サイズは3種類
標準SIMサイズ
Micro SIMサイズ
nano SIMサイズ

現在は最小のnanoが主流です。Microは一部のルーターなどで利用されている程度です。
古めのスマホなどを利用する場合、格安SIMを契約する前に、SIMロックが解除されているか?に加えて、MicroSIMなのか、nanoSIMなのか?3Gスマホなのか4Gスマホなのか?あたりが解ってないと失敗する可能性があります。

 
 

では、どうやって対応する情報を調べればいいの?

調べるのにおすすめは mineo 公式WEBサイト の中にある一覧を見る事です。

mineoのWEBサイトメニュー内「端末」を選択
 

キーワードに端末名を入れて検索すると、利用できるSIMの種類などが表示されてお勧めです。
 
あとは、所持している端末のメーカーサイトでスペック表を見て、対応しているSIMの種類を調べるなんて方法もあります。

 
 

3Gと4Gって何?VOLTEとLTEって何?

知らないと先に進まない必須用語で複雑なもののひとつとして、通信方式とSIMの種類があります。
 
これを解っていなければ、どの機種にどのSIMを契約していいのか全然わからない…という問題が起こります。一体どんなもので、どう違いがあるのでしょうか。
 

3G

第三世代3rd Generationの略語
3ギガコースと混同している方多し。ドコモは第二世代の「mova」から第三世代「FOMA」に移行し数年ごとに高速化を繰り返していった。auは基本、第二世代(2G)時代のCDMA1xのアンテナをバージョンアップして第三世代(3G)に変えている。呼称はWINで、「1X EV-DO Rev.A」、「1X EV-DO Rev.0」と高速化を行った。

4GLTEが標準となった今でも、通話機能に3Gは使われている。

4G

第四世代4th Generationの略語。
LTE(Long Term Evolution):段階的進化と同じものです。4G LTEと書かれる事も多い。当初は新しさを演出するため「LTE」という言葉を前面に出していた。3Gと比べ、通信が非常に速いのが特徴。早いゆえに大量ダウンロードなどで通信を占有してしまうユーザーが出てしまう事を防ぐ意味で通信制限が導入された。0.5~1ギガ単位の「速度」の測り売り方式だったため、「ギガが足りない」という言葉を生み出した。主にネット用途で普及している。

VOLTE

Voice on LTE:ネット回線である4G LTEに音声通話を乗せて使う。
高速通信4G LTEが普及したことで始まったインターネット電話のようなイメージ。ボルテと呼ばれる。VOLTE対応の電話機でのみ機能を利用することができる。音声がクリアで、キャリア側も通話サービスを安価に提供できるため、通話かけ放題サービスが提供可能となった。

 
この情報、何に必要かというと、SIMカードの選択に必要です。今お持ちの機種にどのSIMカードが使えるか、特にauユーザーは知っていないと失敗します。
 
 

SIMカードの種類はどんなものがある?違いは?

■■ 1枚で全部こなすドコモのSIMカード
ドコモのSIMカードは3GからVoLTEまで1枚でカバーできる万能性が売り。
・通常サイズ
・MicroSIM
・NanoSIM
と、3種類のサイズがあります。

NanoSIMならば、形合わせ用のアダプターを手に入れれば
どのサイズにも化けられ重宝します。

※SIMのアダプターはamazonなどで手に入ります。
※ガラケーなどで一部、アダプター付きのSIMを一度入れたら取り出せなくなる端末があるので注意。
私、過去にdocomoのNの端末にアダプタ入れたら中のツメに引っかかって修理送りになったことがあります。後にも先にも中で引っかかって取れなくなったのはそれ1件だけですが…
だいたいは、引っかかってもクリアファイルとかを細くカットして差し込めばツメを傷めずに取り出せますよ。

SIMアダプターは、こんなやつです。500円程度で買えます。

 

ドコモ回線のDタイプSIMは、先述の通り3GからVoLTEまでの能力を1枚でカバーできるため、SIMロックさえ外れていれば、ドコモの端末ならだいたい動きます。もともとDタイプはドコモSIMなので、SIMロックかかってても大丈夫なものが大半です。

■■ 最も複雑な「au by KDDI」様のSIMカード(なんと6種類!…)
auはSIMの種類が多く、通信方式とサイズが複数組み合わせがあります。
・3G専用
・3G専用 MicroSIM
 
・LTE専用 MicroSIM
・LTE専用 NanoSIM
 
・VoLTE専用 NanoSIM
 
・VoLTE専用 LE NanoSIM
なんと、無意味に6種類もあります。

au回線を使うAタイプの契約で覚えておくべきは、同じLTEのスマートフォン、携帯電話であっても、
VoLTE端末でしかVoLTESIMは動かない
VoLTESIMでしかVoLTE端末は動かない
というルールです。

 
 

複雑怪奇なauのSIMとau端末の適合問題


最近の格安SIMではBIGLOBEモバイル等のように、ドコモの電波帯に合わせた「Dタイプ」と、auの電波帯に合わせた「Aタイプ」などのように2種類の電波の契約を選べる会社が増えてきています。
 
個人的にはよほどの理由がない限りは、
■ docomoの端末を使うなら:Dタイプのdocomo回線を契約
■ auの端末を使うなら:Aタイプのau回線を契約
■ Softbank端末を使うなら:mineoなどのSoftbank回線扱いのある業者と契約
がお勧めです。
 
理由は、各キャリアごとにW-CDMAやCDMA2000と方式の違いや、得意とする周波数帯が異なります。
ドコモならdocomo回線に合わせて端末を作っていますので、そこにau回線(Aタイプの契約回線)を差し込めば、本来使えるエリアで使えないという事態が起こります。
 
SIMフリー端末を購入したのならば、docomo回線(Dタイプ契約)が無難で良いと思います。
Aタイプは制限があったり、端末を選ぶため知識が必要…という理由からです。
ちなみに、BIGLOBEモバイルではドコモ回線とau回線だと、利用者が少ないからauの方が早いそうです。
 
 

Aタイプ(au回線)のSIMカードを買う場合

この場合、ご自身の端末には何を選ぶべきか考えねばなりません。

「LTE」のSIMは、「VoLTE」端末では動作せず「LTE」端末のみ動かすことができます。
「VoLTE」のSIMは「LTE」端末では動作せず「VoLTE」端末のみ動かすことができます。
※VoLTEの定義にはVoLTE LEも含みます。

今までのスタンダード VOLTE SIM
今までのLTEのSIMに変わり導入されたのがVOLTE SIMです。
VOLTEとは、Vonce on LTE LTEを使って音声通話を使う規格です。
このデザインのSIMカードがauではAndroid用となっています。


iPhoneでは一度も使われておらず、iPhone5~iPhone7までは「LTE SIM」に対応
iPhone8~ の場合は後述のVolte LE SIMになります。
 
【複雑な例外:iPhone6s以降】
iPhone6以降(iPhoneSE含む)はVOLTE端末ですが、基本的には「LTE」のSIMが推奨されています。
基本はLTE端末なのですが、VOLTE機能も搭載しているためauとしては"一応使える"という扱いです。
しかし、実験した感じではiPhone6sやiPhone7は「LTE SIM」「VOLTE SIM」「VOLTE LE SIM」どれを入れても問題なく動きました。

 
 

謎の規格VOLTE LE
なんのために導入されたのか今ひとつ不明なVOLTEの「LE」版のSIM。LEって何?
基本的にはVoLTEカードと同じですが、3G音声通話が使えない、AndroidではLEのSIMを使うとNFCが動かないなど、後発の割には利点が不明です。
存在意味の良くわからないカード。それがLE。
 
au側に聞いても教えてくれないので、たぶんの予想ですが、4G登場時は4G(LTE)でネットを、旧電波の3Gで通話を行っていたのですが、このSIMカードは旧3G電波での通話機能を排除してしまったものだと思われます。いわゆるVOLTE(Voice on LTE)「LTE電波で音声通話」の機能に特化したSIMなのかなと思います。

 

対応端末
iPhone8/8Plus/iPhoneX以降のiPhone(iPhoneXS/XR)
iPad mini 4/iPad Pro以降のiPad[9]
30番台シリーズの一部ガラホ(KYF32など)
30番台シリーズのタブレット (SOT31など)
2017年冬モデル以降のデータ通信端末

「VoLTE LE」のSIMは「VoLTE LE」端末と「VoLTE」端末(iPhone6以降も含む)の両方を動かすことができます。

「VoLTE LE」端末(au版のiPhone8やiPhone X)は、auのSIMを使う場合「VoLTE」「VoLTE LE」のSIMカードで動きます。
 
また、VoLTE LEやVoLTEのSIMカードは、VoLTE非対応のiPhone5や5Sなどでは使えません。理屈が解ればなるほど当然…という話ですが、初心者にはauはなにかとややこしいです。

 
 

Dタイプ(docomo回線)のSIMカードを買う場合

この場合、au端末はSIMロック解除は必須です。WEBで簡単にできます。
au携帯電話でSIMロック解除を行う場合のお手続き方法(KDDI)
 

「VoLTE LE」対応端末(au版のiPhone8やiPhone X)でも、ドコモのSIMならばVOLTEに対応しているため動作します。もちろんSIMロックの解除は必須です。
「VoLTE」端末(au版のiPhone7やXPERIA ZS1など)は、ドコモのSIMはVOLTEに対応しているため動作します。こちらもSIMロックの解除は必須です。

SIMロックが解除できるau端末を持っていて、適合SIMがよくわからない方なら、DタイプのSIMを契約した方が無難でしょう。
 
au端末でドコモ回線である「Dタイプ」のSIMを使うなら、au端末にかかっているSIMロック解除をお忘れ無く。WEBで無料でできますが、auを解約するとWEBでできずショップ店頭で必ず有料でのSIMロック解除手続きとなります。
更に、解約後3か月を過ぎていたり、もともと中古購入だった場合は、お金出してもSIMロック解除はできませんのでご注意を。


 
 

-(4) SIMカード・SIMロック, (5) iPhone・iPad, SIMカードの種類 解説

Copyright© 携帯代節約作戦 格安SIM , 2024 All Rights Reserved.